冬から春へ、季節を感じる養生の知恵
- Emi
- 1月9日
- 読了時間: 3分
更新日:3月18日
冬至から立春にかけて、私たちの体と心に影響を与える大切な時期が巡ってきます。
天・地・人、
それぞれの季節が動き始めるこの期間、自然と人間の調和が求められます。
自然と季節のエネルギーを感じて
天の季節は「冬至」から始まり、
地の季節は「大寒」、
人の季節は「立春」から始まると言われています。
冬至には陰の気が最高に強まり、
その翌日から少しずつ陽の気が増していきます。
太陽が大地を温め、大寒が訪れる。
そして、大地に伝わったエネルギーが私たち人間へと巡り始めるのが立春です。
この流れに合わせて、少し先の季節を意識し、未来に備えることが24節気の養生の基本です。
冬に心がけたい養生のポイント
冬の日本は、寒邪(冷え)と湿邪(湿気)による「陰冷」が特徴的。
次の季節の不調、特に春の花粉症に備えるためにも、以下のポイントを大切にしましょう。
1. 背中に日光を浴びる
→ 陰の気を和らげ、陽の気を体に取り込む。
2. 黒い食材を摂る
→ 腎を養う
「黒きくらげ、黒ゴマ、黒豆、昆布、海苔」などがおすすめ。
3. 早寝遅起き
→ エネルギーを蓄えるため、無理せず休む。
4. しっかり栄養をとる
→ 栄養豊富な温かい料理
「煮込み料理(スープ、鍋料理)や温かい飲み物(生姜茶)」などがおすすめ。
体を整えること。
冬至に食べるゆず湯やカボチャのような伝統的な食材にも、冷えや免疫力の強化に役立つ要素があります。
五つの味とそのバランス
五臓(肝・心・脾・肺・腎)はそれぞれ好む味があります。ただし、どれも「過ぎたるは及ばざるが如し」
適度が肝心です。
• 酸味:肝が好む味。とり過ぎると肉が萎縮し、体内の発散が妨げられる。
• 苦味:心が好む味。不眠や口内炎の原因に。
• 甘味:脾が好む味。とり過ぎると全身がだるくなる。
• 鹹味:腎が好む味。血液が粘り、腎を弱める原因に。
冬は特に「鹹味(塩辛い味)」を控えめにすることで腎を養いやすくなります。
養生とは「命を養う」こと
養生にはいくつかの種類があります。
自分に合った方法を選び、無理なく続けるのがポイントです。
• 動養生法:スワイショーなどで経絡を刺激する運動。
• 食養生法:バランスの良い食事(黒豆、栗、胡桃など)。
• 休養生法:温浴法や耳ツボマッサージ。
• 心養生法:プラス思考や瞑想で心を整える。
日々の小さなケアが、春の元気を支えるのです。
ただし、冬の動養生法では、激しい運動よりもゆっくりした動きが推奨されます。
「八段錦」や「気功」などのゆるやかなエクササイズが、体を温め、気血の流れを良くします。
季節の恵みを味方に
季節の流れを意識し、24節気に合わせた養生を心がけると、次の季節への準備がスムーズになります。
この冬は、陰の気を和らげ、体を整えながら「陽の気」をじっくり育む。
未来の自分への贈り物だと思って、日々の暮らしに取り入れてみませんか?
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