黒豆や栗が体を救う?薬膳の知恵に学ぶおせち料理の効能
- Emi
- 1月3日
- 読了時間: 3分
更新日:3月18日
新年の食卓に欠かせないおせち料理。
その華やかな見た目や味わいだけでなく、実は体をいたわる「薬膳的な知恵」がぎゅっと詰まっているのです。
そのルーツをたどると、古代中国にまでさかのぼり、奈良時代には貴族の特別な料理として広まりました。
そして江戸時代中期、ようやく庶民も楽しめる行事食となったのです。
では、おせち料理が私たちの体にどんな良いことをしてくれるのか、中医学の視点でひも解いてみましょう。
冬に黒い食材を食べるのはなぜ?
中医学では、冬は「腎(じん)」の季節。
腎は生命エネルギーの貯蔵庫とされ、体全体の若々しさや活力を支える重要な臓器です。
特に「黒い食材」は腎を養う力が強いとされ、冬に摂ることで春を迎える体の準備が整います。
例えば、おせちの主役のひとつ
「黒豆」。
「まめに働く」という言葉の由来だけでなく、腎をサポートし、冷えからくる不調や老化を防ぐパワフルな食材。アンチエイジング食材としても有名です。
甘くて力強い「栗」
おせちの栗きんとんは、黄金色に輝くその見た目から金運を象徴するとも言われますが、中医学では「甘味は気を補う」とされ、体を疲れにくくしてくれる働きがあります。
特に寒い冬、体がだるくなったり、元気が出ないときにぴったりの食材です。さらに栗は胃腸を温め、消化力を高める効果も。
縁起物「海老」の意外な効能
「海老で長寿を願う」というように、背中を丸めた形が「長寿の象徴」とされる海老ですが、実は中医学的にもすごい!
海老は「陽性(体を温める)」の海産物で、冷えがちな冬の体を内側から温め、気血の巡りを良くします。
また、骨や関節を強化する力もあるので、寒さでこわばる体にはぴったりですね。
おせちに込められた食材たちの秘密
おせちは薬膳の宝庫。
以下は、さらにおせちの代表的な食材たちの養生効果です。
昆布巻き:
「喜ぶ」との語呂合わせだけでなく、ミネラルたっぷりで体の陰陽バランスを整える。
ごぼう:
根を深く張るごぼうは、腸を元気にしてデトックスをサポート。
レンコン:
穴が空いている形から「先を見通す」とされ、咳を鎮め肺を潤す効果も。
里芋:
ねっとりした舌触りは、胃腸を潤し消化を助ける力の象徴。
伊達巻:
甘みで気を補い、脳を元気にして集中力をサポート。
数の子:
豊かな子孫繁栄を願うだけでなく、腎を助けて体を強化。
まとめ:
おせちを美味しく楽しんで春を迎える準備を
おせちは「目で楽しむ」「食べて美味しい」だけでなく、薬膳的な知恵が詰まった新年の特別な食事です。
一つひとつの食材に込められた願いと、その健康効果を知ると、らにおせちが味わい深くなりますよね。
今年のお正月は、おせちの食材を一つ一つ味わいながら「体のための養生」を意識してみませんか?
寒い冬に体をいたわり、春に向けて健やかなスタートを切りましょう!
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