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乳がん予防に大切なこと——気血の巡りと胃腸のケアがカギ!

  • 執筆者の写真: Emi
    Emi
  • 4月17日
  • 読了時間: 5分

はじめに:乳癌ってどんな病気?



女性が最もかかりやすい癌。

でも、死亡率が低くて、早期に発見できれば9割の確率で治せるのが乳がん。


場所が胸だから、影響が深い臓器は「肺」とかかな〜、と思いがちだけど、実は「肝」「脾胃(胃腸)」と深い関わりがある。


つまり、気血の巡りを整える&胃腸の機能を保つことが、乳がん予防には重要なのです。



乳がん以外の胸の病気も意識して



乳腺炎、乳腺症、良性腫瘍など、胸に関係するトラブルは乳がん以外にも色々とある。


もし、セルフチェックで「しこり」を見つけても、「良性と悪性(癌)」を見分ける必要があるんだけど、この「良性のしこり」と「乳がんのしこり」の違いはどこにあるか。


大雑把には、良性は動く、悪性は動かない。


なにしろ、古い中国の医学書には乳癌のことを「乳岩」と書いてあるように、周りの組織とくっついているから、押しても動かないし、硬い。


このことは、見た目や感触だけでは判断が難しいけれど、一つの目安にはなる。



特に注意したい症状は:

  • 窪み(くぼみ)やひきつれ

  • 血や膿が出る

  • 激しい痛み

  • 皮膚の変色

このような明らかな異常はすぐに病院に行った方がいいです。



中医学からも見る乳がんの原因



中医学の古典『万病回春』や『黄帝内経』には、

「気血の流れが滞ることで病が生じる」と、記されている。

実際、乳がんの原因もまさにこれで、


  • イライラやストレス、情緒の乱れ

  • 暴飲暴食

  • 睡眠不足や疲労の蓄積


などが重なり、「気滞瘀血」「痰湿」「肝鬱(肝の気の滞り)」といった体内バランスの乱れから、乳癌へつながるとされている。


また、胸部は「肝の経絡」「胃の経絡」が通っていて、ストレス・イライラや食生活の乱れが胸に現れやすい。


「胸が詰まる」って言葉があるけど、本当に胸のあたりで気が詰まっているのかもしれない。



タイプ別:中医学的乳癌と薬膳対策



①ストレス・情緒不安定タイプ(肝鬱気滞)


精神的なことが原因で、気血の流れが悪くなって発症


特徴:

  • 胸や脇が張る・引き攣るように痛む

  • 怒ったり、いらいらすると悪化

  • イライラ、憂鬱

  • ゲップが多い


おすすめの薬膳の食材:

  • にら:抜群のパワーフード。温めながら気血を巡らせる。乳腺炎にもいい。

  • 大根:気の停滞を下におろす

  • セロリ:気の巡りを整える。肝にもいい。

  • ミントやジャスミ:香で気を巡らす(冷やしすぎは注意)



② 胃腸虚弱・痰湿タイプ(脾虚痰湿)


胃腸の弱り、暴飲暴食で胃腸が弱ったことで発症


元々胃腸が弱い人が、ストレスにやられてなりやすい


特徴:

  • 全身だるい、むくむ、

  • 食欲不振、胃もたれ

  • 痰が多い

  • メニエールのようなふらつき


おすすめの薬膳の食材:

はと麦:利水、抗腫瘍効果、胃腸を整える

あずき:利尿、解毒、抗炎症。乳腺炎にも

わかめ、昆布など海藻:むくみ、リンパの腫れ、脂質代謝を改善

里芋、とうもろこし、タケノコ:消化を助け、余分な湿を排出

松の実:潤いと元気を補う



日々の予防は「肝」と「胃腸」を整えること



ストレスだけ、胃腸の弱りだけ、というより、ふたつの原因が重なって乳癌につながるケースが多いのが実際です。


だから、日々の養生が大事。


  • バランスの良い食事

  • 十分な睡眠(特による23時〜3時は肝胆の修復時間)

  • 適度な運動と深呼吸

  • 香の良いお茶やハーブを取りいれる


中医学では、「気は巡らせてこそ、健康を守る」と言われています。

日々の食事や生活にちょっと工夫を加えて、体の声を整えていきましよう。


 

乳がん予防のための薬膳レシピ



【タイプ1】ストレス型(気滞・気血の巡りが悪いタイプ)


特徴:イライラ、胸の張り、ゲップ、ため息が出る、頭痛や生理前の不調がある



■ レシピ:セロリと鶏ささみのさっぱり和え


気を巡らせ、肝の気を整える


材料(2人分)

  • 鶏ささみ … 2本

  • セロリ(斜め薄切り) … 1本分

  • クコの実 … 小さじ1(水で戻す)

  • みょうが(千切り) … 1個分

  • ごま油 … 小さじ1

  • 酢 … 小さじ1

  • 醤油 … 小さじ1

  • 白ごま … 適量


作り方

  1. 鶏ささみを茹でてほぐす。

  2. セロリはさっと塩ゆでして冷やす。

  3. クコの実、みょうがとともに調味料で和える。

  4. 白ごまをふって完成。


薬膳の効能

  • セロリ:肝の気を整え、イライラを鎮める

  • クコの実:肝と腎を補い、目にも良い

  • 鶏ささみ:気を補い、胃腸にやさしい



【タイプ2】胃腸弱り型(痰湿がたまってむくみやだるさが出るタイプ)


特徴:だるい、食欲不振、むくみ、痰が絡む、舌が白っぽくむくむ



■ レシピ:はと麦とさつまいもの薬膳おかゆ


胃腸を補い、水分代謝を改善する


材料(2人分)

  • はと麦(皮むき) … 大さじ2(下ゆでしておく)

  • さつまいも … 1/2本(角切り)

  • 白米 … 1/2合

  • 水 … 600ml

  • 塩 … ひとつまみ


作り方

  1. 白米とはと麦を洗い、水と一緒に鍋に入れて火にかける。

  2. 沸騰したら弱火にして、さつまいもを加え、30分ほど煮る。

  3. 塩で軽く味を整えて完成。


薬膳の効能

  • はと麦:余分な湿を取り、むくみや腫れを改善

  • さつまいも:脾を補い、胃腸の働きを高める

  • 白米:気を補うベースの食材



【おまけレシピ】共通しておすすめ!



■ 大根とにらの炒め物(気血の巡り+デトックス)


材料(2人分)

  • 大根 … 100g(短冊切り)

  • にら … 1/2束

  • ごま油 … 小さじ1

  • 塩 … ひとつまみ

  • 醤油 … 少々


作り方

  1. フライパンにごま油を熱し、大根を炒める。

  2. 火が通ってきたらにらを加え、さっと炒めて味を調える。


薬膳ポイント

  • にら:気を温め、血を巡らせる

  • 大根:気の流れを整え、肺と胃にもよい



【まとめ】

それぞれの体質に合わせて、「気を巡らせる」「湿を排出する」などの働きを持つ食材を少しずつ日常に取り入れるのが薬膳の基本です。


「ストレスを感じている」「胃腸の調子が落ちている」など、自分の状態を見ながら選んでみてくださいね。

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